【レポート】カタリバ大学第58講 教育学部シリーズ「カタリバ大学修学旅行」を開催しました

2014.3.03 イベント

カタリバ大学修学旅行
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【レポート】
カタリバ大学第58講 教育学部シリーズ
「カタリバ大学修学旅行」を開催しました。
日時:2014年2月7日(金)~2月12日(水)
場所:島根県鹿足郡津和野町

学部長:石黒和己(大学1年生)@wakocco_i
学長:寺脇研さん(カタリバ大学学長)@ken_terawaki
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カタリバ大学 教育学部シリーズでは、
これまで本シリーズに参加してくれた高校生・学生とともに、
学びの集大成として「修学旅行」を開催し、
島根県にある県立津和野高校へ出張授業「カタリ場」を届けてきました。

少子高齢化に、ネット選挙、就活、、、
あらゆる価値観が変化し、巡り巡る今、
あちらこちらから「教育」という言葉が聞こえてきます。
「だからいけない。」
「もっとこうするべきなんだ。」
批判も理想も正しいけれど、そんな胡散臭さを飛び越えてみたい。

「教育」はおそらく誰もが当事者であり、
誰もが語ることができるからこそ、
案外知らないことがたくさんありそうです。

教育を変えていくには、まずは私たちが学ぶことを始めたい。
・・・そんな思いで開講した教育学部シリーズの学びの集大成として
「修学旅行」は、開催されました。

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津和野は、島根県の端に位置する人口約8,000人の小さな城下町です。
何気ない裏通りや民家には風情が漂い、
軒下の堀にはコイが泳ぐ美しい町でした。

しかし、その町にある唯一の高校、
県立津和野高校の入学者充実率は78.8%。(H22調べ)
100%を下回った状態が定員割れであり、
この数字が60%を下回ると統廃合になる可能性があるそうです。
もし街から高校がなくなってしまうと、
高校生だけでなく、その家族などもいなくなり高齢化は一層激化します。
今回のカタリ場は、その危機から乗越える高校魅力化の一貫として実施されました。

◆スケジュール
7日 出発
8日 午前:津和野観光/午後:研修①
9日 午前:研修②/午後:研修③
10日 「カタリ場」実施本番
11日 午前:カタリバ大学/午後:津和野観光
12日 東京到着

8日、一面銀世界の津和野へ到着、山口県からも学生が加わると、
現場にむけて、2日間にわたる研修によって準備を重ねました。

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研修では、自分自身について人生グラフをかいて振り返ったり、
アンケート結果や環境条件をもとに生徒たちを想定したり、
模擬カタリ場によってノウハウを学んだりします。

「島根県津和野町の中学生にとって、
 自宅からギリギリ通学できる片道2時間圏内に高校は6校しかありません。
 東京都中野区だと何高校あると思いますか?」

答えは200高校。
そんな学生リーダーによる説明が印象的でした。

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修学旅行にはFounding baseのみなさんも協力してくださり、
気がつくとメンバーは合計17名。
Founding baseとは、地域活性化の活動であり、
大学を休学して「町長付け」として津和野に滞在し、
教育、観光、農林など各分野で活躍する学生たちです。
http://foundingbase.jp/

今回のカタリ場実施は、その高校魅力化コーディネーターである
中村純二さんがきっかけでした。

3泊4日で合宿を行った津和野高校の同窓会館では、
研修終了後も、夜な夜な現場にむけての作業が続けられました。

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そして、いよいよ現場を迎えます。
高校1年生、2年生それぞれに対して「カタリ場」を実施しました。

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その様子は2014年2月11日の山陰中央新報に掲載されました。

20140211_山陰中央新報_アイキャッチ
*クリックすると記事全体をご覧いただけます

そして修学旅行の最終日には、
中村さんや津和野高校の校長先生や先生方もまじえて
「地方×教育」をテーマにカタリバ大学を実施しました。

DSC_0790

カタリバ大学については、2014年2月12日の中国新聞に掲載されました。

130212_中国新聞
*クリックすると拡大してご覧いただけます

「いい現場だったね!」
口々に溢れる達成感と歓喜から一晩がたち、
改めて現場を振り返ると、原点回帰する質問が飛び交いました。

「NPOカタリバの届けている出張授業『カタリ場』の価値は何か。」
「地方でカタリバをすることの価値とは何か。」
「カタリ場するべきだった?」
「高校魅力化ってなにをしたら有効なんだろう?」
「有効性を求めすぎると、教育ではなくて誘導になるんじゃないか。」
「そもそも教育はアイデンティティを生むものなのか、生むべきなのか。」

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高校生たちとの出会いをきっかけに、
いろんな立場から教育の意味について語り合い、
考え抜く修学旅行を過ごすことができたと思います。

参加者の一人は、
「初めて帰りたくない修学旅行だった!みんなとの出会いに感謝です。
先生になれたらまた津和野へ来ます。」と話してくれました。

(文責:石黒和己)
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◆主催団体
特定非営利活動法人NPOカタリバ
http://katariba.or.jp/

◆お問い合わせ
ご意見,ご質問などあれば,
k-univ★ml.katariba.net(担当:石黒)までお願いします。
※★を@に変えてお送り下さい

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<Twitterアカウント>
学部長:石黒和己(大学1年生)@wakocco_i
学長:寺脇研さん(カタリバ大学学長)@ken_terawaki
カタリバ公式 @katariba
ハッシュタグ #カタリバ大学

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